旅立つ義母と迎えた日
滋賀県 女性60代

一昨年の5月に乳がんが見つかり手術をしました。右リンパの横にあったがんです。63才の春まで病気知らずで過ごして来た私にとっては残酷なことでした。
私の目標は今勤めている会社で定年退職を迎えることでした。病気を患って全てが終ったと思ったのですがESPのパワーはすごい!手術後はホルモン剤を朝飲むことだけで良かったのです。この嬉しさを手紙にして送ったらその年の8月号のま心新聞に載せていただきました。それからは、多少の副作用がありましたが周りのかたがたの協力もあり仕事を続けることができました。
そして昨年、19年間勤めた会社で無事、定年退職となりました。最終出社日が12月19日と決まり、この日は私にとって生涯忘れられない日となりました。実はちょうどその1カ月ぐらい前から、施設に入っていた義母の容体が悪くなり、退職日前日の18日に医師から義母の命が厳しいことを言われました。でも、私は絶対に大丈夫だと自信がありました。必ず石井先生が守っていてくださる。私の退職を一緒に必ず義母は祝ってくれると信じていました。退職日当日、私は会社の皆さんに見送られて迎えの車に乗り再度一礼をした時に、会社の皆さんと一緒に手を振っている義母の姿が見えました。そして翌朝、義母は安らかに天国へと旅立ちました。ありがとう、ありがとうと感謝の気持ちでいっぱいです。